東京都にて書道具一式を整理されたいという事で伺いました
長年使って破損、欠損、すり減ったお品もたくさんありましたので、もういらないのでもっていって欲しいとの事でしたが、いいお値段がついてお喜びされていました。
先祖代々のお品も買い取らせて頂きありがとうございました。当社を信頼してお品物を出して下さりありがとうございます。
【硯の手入れと保存法】
一般に、石材、色調優良で感触のよいを名だという人がいるが、実際において、磨墨、発墨の状態 が最良でなければ名硯とはいいがたい。 また、いかなる名硯であっても、常に手入れをしなければ普通のと何ら変らないものとなる。 特に、実用は日頃の手入れが必要である。
①洗硯し宿墨を除去しておくこと。
②弱まったものは細かいで硯面をとぎ、常に平均に林立させておくこと。
③硯の墨堂は、常に凹凸がないようにしておくこと。
④は傷がつかないようにし、いつも完全なものにしておくこと。
いかなる名硯といえども、そのまま永い年月放置しておくと、大気中の塵や細菌がつき、それが もととなり斑点やシミの原因ともなり、さらには、風化作用をおこして硯本来の姿を消滅させてしまう。 次に、保管場所についても留意することである。湿気の多い所はカビや細菌を生じやすいし、直射日光 の当る所は硬質を硬化させ色調や光沢を失わせることにもなる。 また、愛玩のあまり、手で硯面にさわり、そのままにして置くと、手油のついた部分に塵が付着した上、 石質を変えることにもなるので、その時は、きれいな水で硯全体をよく洗い、やわらかな布で傷をつけな いようによく拭き取って置く。さらに、乾いたところでやわらかい布に包み木製の匣に入れた後、湿気 のない場所に保存して置くことが肝要である。