大阪府 大阪市 大正区にて不用品処分のために書道具の買取をしました
ずっと使ってない部屋があるので、その中を片付けたいとのご相談で連絡を頂きました。
大変お時間がかかりましたが、貴重なお品も出てくる為、部屋全て片付けさせて頂きお客様も大変喜ばれておりました。
【墨の説明】
膠(にかわ)
墨の主材は、煤煙と膠である。「墨経」に凡そ、墨は膠を大となす。上等の煤と、膠が法の如くならざれば、墨も亦佳ならず。如し膠法を得れば、次媒とも善墨をなす。且つ播谷(宋代の著名な墨匠)の煤は、人多く之を有せり。而して、人の墨を製すること播谷に及ぶ者なし。正に煎膠の妙にあり。といって、膠の重要なことと膠法の使用法いかんが墨の良否に影響することを説いている。膠は動物の皮、腱、鱗、軟骨などを煮熱し、その液を採取乾燥したものである。 原料としては唐墨では、鹿が最も上質とされ、次に牛、馬、鼠、犀、魚などが用いられている。和墨は、牛皮膠が上質とされ使用されている。
香料
製墨は、煤煙とでもよいわけであるが、墨色をよくし、堅さを適度にし、香気を加えて脱色や腐敗させないために、いろいろの香料、薬物を混合させている。李白の詩にも、唐墨では、麝香をはじめ、竜脳、茜根、紫草、五倍子、藤黄、白檀、黒豆皮、檜皮、真珠、水晶、瑪瑙、牛犀角、漆、粘土、硫酸銅、鶏子清、黄蓮、 虎枝、牡丹皮、鳥頭、蘇木、毛髪などいろいろなものを混ぜている。
洋煙
墨汁、ねり墨をはじめ、最近の固形墨に使用されている鉱物性油煙の原料にはカーボンブラック、軽油、重油、粗製ナフタリン、クレオソート油、ピッチなどがある。しかし墨色、凝固度には、まだ既製墨に匹敵していない
墨の製法
松煙、油煙を膠と練り混ぜて型取りし、乾燥させる。墨工の技法によっては、墨の良否をはじめ、その発墨状態に重大な関係を持つ ものである。 製墨法については、北宋の李孝美の「墨譜」晃季一の「墨経」、何遠の「墨記」、元の陸友の「墨史」、明の 沈継孫の「墨法集要」、宋応星の「天工開物」など。日本においても、 松井元泰の「古梅園墨談」には、製墨のことが詳しくしるされている。一丁の墨にも、永い歴史と改良が加えられて今日に及んでいる。一般に使用されている油煙墨、松煙墨、鉱物性油煙墨、墨汁などの製法がある。