2021.11.27
中国印材の代名詞の寿山は中国福建省福州市から離れた山間部に寿山郷と呼ばれる地域で採掘される。
周辺には月洋郷という石芙蓉の産地があり、さらに月尾・老嶺等の採掘地が連なっている。
採掘を始めた時期は諸説あるが南宋からだと言われている
宋時代の墓から寿山石の俑が出土しているので、宋時代には大規模採掘が始まっていたのであろう。
現在は資源を保護するために管理法が出来、保護区と指定し厳格な管理下にある。
特徴
繊細で華やかな雰囲気
色調が良くはっきりしている
つるっとしており、明るく温かみがある
やわらかい感じがする
おおまかな分類
田坑系:寿山郷付近の田んぼに埋蔵された独石
水坑系:寿山渓の水源である坑頭尖山麓の中で採掘された石
山坑系:寿山郷や近隣の連山一帯の石
の3区分ある。
言わずとも知れる高価な田黄は田坑系
透き通った透明感のあるのが水坑系
高価なものから安価なものまであるのが山坑系
一般的によく手に入るのは月尾や旗山などであろう
判別は乾隆年代に産地による命名が始まり、「寿山石譜」」の本の中では寿山石の品種として 高山洞、都霊坑、芙蓉洞、奇岡があると記載がある。
それから化学的な研究が進められ、1990年頃に福建省技術監督局が「寿山石彫石種名称標識規定」を設けた。