2021.11.21
九華堂とは南紙店の一つ
北京栄宝斎、南京十竹斎、瑞芝閣、天津静文斎南紙店などと大都市には南紙店が存在し、書画家のサロンとして活躍する。
上海にあった西冷印社も、書画家同士の社交場として清時代から存在している。
表記に関しては「大清乾隆」とか「玉版貢宣」などと記載される高価な紙から、各南紙店から出される紙まで様々な種類がある。
「南紙店」あるいは「南紙局」の「南紙」と親しまれ、九華堂もそのうちの一つである。
清朝時代の南紙店は、店舗で直接紙の加工以外にも下請けや委託なども存在した。
現代では宣紙の生産地である安徽省が主流となり紅星牌を筆頭に様々な紙の加工が行われている。
また南紙店は、文房四宝の中でも墨や筆や硯や紙については特注品を作らせ、特別な職人による特別な紙を作らせていた。
九華堂寶記と記される物もそのうちの一つと思われ印が押されている。